育児や仕事についてのノート

育児休業中の公務員です。夫単身赴任、双方祖父母遠方ですがなんとかやってます。

無添加食品、有機栽培、ほんとに必要ですか?

添加物を使った食品や、農薬を使った野菜はなんとなく体に悪いんじゃないかという気がしていた。とはいえ、無添加食品や有機栽培や無農薬の野菜は高いし、普通に市販されているものを食べることにさしたる問題はないだろうとあまり気にしないで生活している。少しだけ、後ろめたい気持ちを抱えながら。

 

でも、そもそも添加物や農薬ってそんなに悪いものなのか。なぜ私は後ろめたい気持ちにならないといけないのか、と思いはじめた。消費者のために一生懸命有機栽培に取り組んでいる人や、将来の健康や子どものために必死で努力してよいものを食べさせようとしている人を攻撃するつもりはないのだけれど、思うところをまとめる。

 まず、なぜ添加物や農薬ってちょっと怖いなと思っているのか振り返ってみよう。思えば、人工的なもの=悪、自然のもの=善、というイメージは何となく抱いていた。環境破壊がクローズアップされたり、化学物質が引き起こした水俣病などの恐ろしい公害について見聞きする中で、自然に醸成されていったものだろうと思う。

 

しかし、自然のものだって有害なものはある。トリカブトは猛毒だし、山に入ればイノシシに襲われてしまう。人工的に温度を調整しなければあっという間に熱中症だ。天然成分を売りにしていた茶のしずくは取り返しのつかない小麦アレルギー事件を引き起こした。自然のものだから善というわけではない。良いか悪いかは物事によって異なり、科学的な裏付けがあるかどうかで判断しなければならないという当たり前の態度に立ち返ろうと思う。

さて、ここで添加物や農薬についてどう情報を得るか。私は素人だから、「正しそうに思える」「論理的に聞こえる」という感覚に依拠してはいけない。専門家の言うことを調べるのが一番だ。

 

こちらの本は、子育ての中で生じる様々な疑問について、きちんとした根拠を示してはっきりとした結論を解説しているので信頼できるかなと思う。

各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと

各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと

  • 作者: 宋美玄,姜昌勲,NATROM,森戸やすみ,堀成美,Dr.Koala,猪熊弘子,成田崇信,畝山智香子,松本俊彦,内田良,原田実,菊池誠
  • 出版社/メーカー: 株式会社メタモル出版
  • 発売日: 2016/07/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 同書の中で国立医薬品食品衛生研究所の畝山智香子さんが言っていることは、要約すると次のようなことだ。

  • 指定添加物や残留農薬は安全な使用基準値が動物実験の結果を元に、人と動物の違いをふまえて決められている
  • 農薬を使わない野菜には、有毒な雑草が混入したり、カビ毒で汚染されている恐れがある

この説明が正しいとすると、あえて無添加食品や有機栽培の農産物を選ぶ必要はなさそうだ。後は味の問題だが、これといって違いを感じることもないので、私としては無添加を謳うものを選ぶ必然性もない。

この人の言うことが信頼できるかわからない、あるいは未知の影響があるかもしれない、と心配になる人もいるかもしれない。確かに、水俣病だって最初は専門家たちがチッソとの関連を否定していたし、安全性が高いと思われていた原発でも事故が起こってしまった。ただ、私は公的機関の判断には一定の信頼がおけると思うし、何でも疑ってかかってしまうと消耗して疲れてしまわないだろうか。何もかもを鵜呑みにするのはよいことではないけれど、食の安全については、公的機関の言うことに一定の信頼を置き、心配し過ぎず楽しく食べるということを優先したい。

大体本当に害があればもっと保健所なりが「添加物のとりすぎに注意!」みたいなパンフレットをばらまいているはずだ。塩分のとりすぎを注意喚起するものは見たことあるけれど、そういうのは見たことない(もし存在してたら教えてください)から、大したことはないのだろう。

そんなわけで、テレビや新聞で「このお店はオーガニックにこだわっていて〜」だとか「農家の○○さんは無茶だと言われた無農薬栽培に取り組んで〜」みたいに紹介されていると、いやあこれって根拠のない無添加信仰の垂れ流しになってない?科学的根拠でなくイメージで物事を判断する風潮を強めてない?と疑ってかかってしまう。

また、主婦雑誌等で家計診断コーナーなどがあると下衆な興味で楽しく読んでしまうのだが、「赤字家計ですが、子どもの健康のために食費をかけて有機野菜を買うのをやめられません…」みたいな家庭があると、体にいいとも言い切れない食費にお金をかけるよりは、将来の教育費のためにしっかり貯金した方がよっぽど子どものためになるのでは…と心配してしてしまう。

無添加食品や有機栽培の野菜を食べることは、個人の選択でやればそれでいいことだと思うけれど、家計を圧迫したり、食事が制限されることが辛いなら無理にやる必要はないと思う。その程度のことなのに、日々発信されるメディアのオーガニック礼賛にはもやもやしてしまいます。

有機栽培に取り組む農家の方は、本当に熱意をもってやっていて、それは感動的だと思うけど、感動できるかどうか、でなくその農産物はよいものかどうか、を客観的に考えてそれぞれが選択していくべきだろうと考えています。